スモールウィンにつながる副業人材の特徴【ゴールを握る・前編】

地域企業が抱える「今、解決したい課題」に対して、副業人材が当事者意識をもって向き合い、小さくても具体的な成果(スモールウィン)を実現する。その体験がお互いの信頼のベースをつくり、「次の仕事」を生み、地域と人の持続的な関係が築かれていく。JOINSは、日本中でそんな関係づくりを支援していきたいと考えています。

JOINSの副業の多くは、1~3か月間の業務委託契約で始まります。数か月間でスモールウィンを実現するのは簡単ではありませんが、期待通りに成果に結びついたケースを振り返ると、それらの副業人材に共通する、ある「行動」が見えてきました。

それは、「ゴールを握ること」です。


スモールウィンのために最も大切なのは、ゴールを握ること

ゴール(目標)とは、実現したい状態+スケジュール

 ゴール(目標)とは、実現したい状態(達成水準)とスケジュール(期限)を具体化したものです。適切なゴールを設定して物事に取り組むことの重要さは、多くの皆さんが経験的に理解されていると思いますが、それは副業という関係性においても同じです。

JOINSがサポートする副業でも、
・リモートワーク中心で、「現場」との接点が限られる
・稼働する時間が限られる(例えば週1日ペースであれば月30時間くらい)
・企業側がリモートワークや副業人材との協働に慣れていない場合がある
という中、数か月間でスモールウィンを得るためには、最初にどこを目指すのか(何を、いつまでに、どのくらい)を企業と人材との間で丁寧にすりあわせることが欠かせません。


「業務開始初日のチェックポイント」リスト

JOINSでは、企業と人材のゴール設定をサポートするツールとして、「業務開始初日のチェックポイント」リストを用意しています。業務開始時のキックオフミーティングでは、このシートに沿ってゴールを言語化し、そこへ到達するまでの道のりや前提条件等を含めて、双方の認識をすりあわせていきます

  • 最終ゴールの再確認(2次面談時点からの状況の変化や新たな情報などを共有する)
  • 達成方法のすり合わせ(最終ゴール達成までのロードマップと取組内容を決める)
  • 直近アクションの決定(最初に取り組む業務のゴールと達成時期を決める)
  • 社内体制・関係者の確認(業務に関係する企業側のメンバーと、副業人材の立ち位置を確認する)

このリストに沿って双方の認識をしっかり握れると、最終ゴールに向かって、着実に前進できることが分かってきました。反対に、期待された成果に至らないケースでは、最終ゴールやそこまでのロードマップが曖昧な状態で(言語化できていないまま)走り出していたのが原因だった、ということがしばしばあります。”(JOINSカスタマーサクセス担当者)


手間を惜しまず、ゴールの解像度を上げる

あるスポーツ用品の製造・販売を手掛けるF社は、副業人材に依頼したい業務内容として「市場調査」を挙げていました。市場調査というと、一般的には「ある商品について、過去~現在の業界平均価格や売上規模、競合や消費者の動きなど定量的な根拠をもって市場動向を把握すること」などを意味します。

この業務の最終ゴールはもちろん「調査結果を報告すること」になるわけですが、上のとおり「市場調査」の指す範囲は広いので、F社の言う「市場調査」とは具体的にどんなアクションで、どんなアウトプットが期待されているのか、この仕事を引き受ける前に明確にする必要がありそうです。

その時に有効なのが「最終ゴールの続きは?」という問いです。市場調査の結果を何に活かそうとしているのか。それをどのように自社の事業に反映し、ひいては自社をどのような存在にしたいと考えているのか。例えば、A社が目指している姿が「(自社製品が)地元の中高生に普段使いされること」である場合と、「国内プロスポーツの業界標準になること」である場合では、調査の前提(主戦場となる市場や、そこでシェアを獲るための戦略など)が大きく異なります。

どのような文脈(仮説)をもって市場調査を行うのか。会話を通して丁寧に確認していくことで、調査の前提や目的を言語化しながら、調査の対象範囲や分析の切り口等が絞り込まれ、最終ゴール(仕様)の解像度が上がっていきます。


「何が課題なのか」を探るところから付き添えるか

小さくても具体的な成果(スモールウィン)を得るために最も大切なことの一つが「ゴールを握ること」です。JOINSの副業でうまくいった(うまくいっている)人材の多くがそれを実践しています。

ゴールイメージをすりあわせていく作業は、単に業務内容の詳細を確認するだけでなく、「企業がこの先どうなりたいと考えているか」など大きな文脈も踏まえて、「何が課題で、まず今どこを目指すのか」を共に探っていくプロセスです。手間を惜しまず、そのプロセスから付き添う姿勢が大切だと言えそうです。


(イラスト|freepik.com

投稿者プロフィール

岸 秀一朗
岸 秀一朗
パイオニア→三菱総合研究所→現在はソニーグループで組織開発/人材開発に従事。シニアマネジャー。2020年から副業でJOINSに参画。“個”として働くことに一歩踏みだす皆さんを全力で応援。DDIファシリテーター、キャリアカウンセラー(CDA)、ワークショップデザイナー。